光が時間$t$の間で移動できる距離は最大$ct$です. それでは、ロケットに乗って光に近いような高速で移動するとどこまで行けるでしょうか? $ct$ より遠くへはいけないのでしょうか?
もし, あなたがロケットの操縦士なら安心してください. もっと, 遠くまで行けます。加減速を無視し, ロケットが速度$v$で等速で移動しているなら, あなたのの時計$t$の間に移動できる距離$d$は、\[d=\frac{vt}{\sqrt{1-v^2/c^2}}\]となります.
$v>0.72c$より大きくなると $ct$ より遠くまでいけます。従って, $v$が光速にもっと近いと, 1秒で宇宙の果てまで行って, 宇宙の果てが見れるかも.
Motion Mountainは自然に興味を持つ人を対象に書かれた膨大な物理学の教科書です。相対論を理解したくて読み始めたものの引き込まれてしまいました。ここでは興味をひかれたトピックスを取り上げて紹介してゆきます。
2016年8月29日月曜日
2016年8月19日金曜日
固有時間とは
相対論では固有時間がよく使われますが、固有時間とはなんでしょう. Motion Mountainではこう書かれています. "固有時間を $c$ 倍したものが時空間隔 $di$ である". 固有時間を$\tau $ とすると, 時空間隔$di$は
\[di^2 = c^2\tau ^2 = c^2t'^2-x'^2-y'^2-z'^2 \]となります. つまり, 物体が動いていた時, つねに, $x'=y'=z'=0$ の系で測定した時間 $t' (=\tau)$, すなわち, 物体とともに運動する観測者の腕時計のより測定される時間です.
\[di^2 = c^2\tau ^2 = c^2t'^2-x'^2-y'^2-z'^2 \]となります. つまり, 物体が動いていた時, つねに, $x'=y'=z'=0$ の系で測定した時間 $t' (=\tau)$, すなわち, 物体とともに運動する観測者の腕時計のより測定される時間です.
2016年8月17日水曜日
特殊相対論の時空
ガリレイ力学では、絶対時間、絶対空間が存在その中を物体が運動します.
物体が, この空間内で設定されたある慣性系で $(t,x)$から$(t+dt, x+dx)$まで動くとき, 別の慣性系から見ると, $(t,x')$から$(t+dt, x'+dx')$となり, 時間に関してはどの慣性系でも共通になります.
特殊相対論では時間と空間それぞれは絶対ではなく, それらを合わせた時空が絶対的存在でその入れ物の中を物体が運動することになります. ある慣性系で事象$(t,x)$から事象$(t+dt, x+dx)$まで運動したとします. もちろん, この事象点は無限に多くの等速運動する慣性系では変化しませんが, 座標の値は変化します. つまり, 別の慣性系でみると事象$(t',x')$から事象$(t'+dt', x'+dx')$まで運動します. この時, 時間の座標値も異なっているのがガリレイ力学との大きな違いです. 特殊相対論の場合, 時空間隔$di$は
\[di^2 = c^2t^2-x^2-y^2-z^2 = c^2t'^2-x'^2-y'^2-z'^2 \]
で表され, どの慣性系でもこの時空間隔$di$が一定になるように時間と空間が混じり合います. つまり, 特殊相対論では異なった速度で運動する慣性系では時間と空間の混じり方が違っています. これらの系の間での混じり具合の変換式がローレンツ変換式で, この時空間隔$di$を一定にします. この特殊相対論の時空をミンコフスキー空間とよびます.
重要なのはこの間隔を持つ空間は, どの慣性系においても光速$c$が一定になるように作られていることです.
物体が, この空間内で設定されたある慣性系で $(t,x)$から$(t+dt, x+dx)$まで動くとき, 別の慣性系から見ると, $(t,x')$から$(t+dt, x'+dx')$となり, 時間に関してはどの慣性系でも共通になります.
特殊相対論では時間と空間それぞれは絶対ではなく, それらを合わせた時空が絶対的存在でその入れ物の中を物体が運動することになります. ある慣性系で事象$(t,x)$から事象$(t+dt, x+dx)$まで運動したとします. もちろん, この事象点は無限に多くの等速運動する慣性系では変化しませんが, 座標の値は変化します. つまり, 別の慣性系でみると事象$(t',x')$から事象$(t'+dt', x'+dx')$まで運動します. この時, 時間の座標値も異なっているのがガリレイ力学との大きな違いです. 特殊相対論の場合, 時空間隔$di$は
\[di^2 = c^2t^2-x^2-y^2-z^2 = c^2t'^2-x'^2-y'^2-z'^2 \]
で表され, どの慣性系でもこの時空間隔$di$が一定になるように時間と空間が混じり合います. つまり, 特殊相対論では異なった速度で運動する慣性系では時間と空間の混じり方が違っています. これらの系の間での混じり具合の変換式がローレンツ変換式で, この時空間隔$di$を一定にします. この特殊相対論の時空をミンコフスキー空間とよびます.
重要なのはこの間隔を持つ空間は, どの慣性系においても光速$c$が一定になるように作られていることです.
2016年8月7日日曜日
特殊相対論の出発点とその意味すること
どの教科書にも書いてあることだが、特殊相対論の出発点と主要な意味することをまとめておきます。
出発点は
出発点は
- 光速不変性:物理系の速度$v$は上限があり、その上限値は光速$c$で、しかも、$c$はすべての観測者は不変である。
- ガリレオの相対性原理:すべての慣性観測者は等価である。
特殊相対論が含む内容
- 閉じた自由に浮遊する(慣性)部屋で、自分の部屋の速度を測定する方法はない。
- 絶対静止の概念は存在しない。静止は観測者に依存する相対的概念である。
- 長さや空間は観測者に依存する。長さや空間は絶対的ではなく相対的である。
- 時間は観測者に依存する。時間は絶対的ではなく相対的である。
- 質量とエネルギーは等価である。
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