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2016年7月29日金曜日

k-計算法を用いた速度の合成式の導出

地球に対し速度vteで走っている列車の中で、乗客が進行方向に列車に対
して速度vstで石を投げるとする。ガリレイ力学では、地球に対する石の速度はvse=vst+vteとなる。ところが、特殊相対論ではvse=vst+vte1+vstvte/c2となる。

さて、この式をk-計算法で求めてみよう。

第1の観測者が時間T後に光パルスを第2の観測者に向けて光を送る。そして、第2の観測者の第1の第2の観測者は光を受け取るとすぐに第3の観測者に向けて光をおくるとする。

この時、第1の観測者に対する第2の観測者の相対速度はvteで、第2の観測者に対する第3の観測者の相対速度はvstより、第3の観測者が光パルスを受け取る時間はkstkteT=c+vstcvstc+vtecvteTとなる。

一方、第1の観測者に対する第3の相対速度はvseなので第3の観測者が光パルスを受け取る時間はkseT=c+vsecvseT
となる。

第3の観測者の光パルスを受け取る時間は一致しなければならない:kstkteT=kseT。従ってc+vsecvse=c+vstcvstc+vtecvteを計算すれば、相対論的な速度の合成式が得られる。

この計算は中学生でもできる。簡単だと思いませんか。